THE ROOTS

INTERVIEW

不可能を可能にする

林富徳

株式会社ファイテック林富徳

略歴

1975年生まれ。愛知県豊田市出身。高校特進クラスに進学。両親の離婚と同時期に母親の末期癌が発覚、働きながら母を支えるが20歳の時に母親が他界する。母親の死を期に人生の転機を迎える。働きながら個人投資を行い資金を作り、2010年バークス・インベストメント株式会社を設立し代表取締役に就任。2010年10月株式会社ファイテックをM&Aにより事業譲受し新会社の株式会社ファイテック代表取締役に就任。以後、世の中に無い製品や消火剤を開発し、9年で48ヶ国へ事業展開を行い、外国政府から叙勲を受けるなど国際社会の火災予防に貢献している。

現在の仕事についた経緯は?

幼少期に友達の家が火災で全焼したことが現在の私に大きく影響しています。
家庭では、独裁的な父親に厳しく育てられました。父親の暴力が毎晩のように続いている中で、いつか強くなって弱者を守れる人間になる、と固く決意しました。母が離婚した直後に癌になり、母を支えるために働きましたが、母が他界したことをきっかけに、自分の「生き方」を真剣に考えるようになり、個人投資を始め、夜も寝ずに経営の勉強を続けました。投資が成功したことを機に独立を決意しました。ベンチャーキャピタルの紹介でファイテックと出会いました。この会社には、独占的技術、技術発展のポテンシャル、参入障壁、未開拓市場、全てが揃っていたため、この技術で社会に貢献し「世界を変えられる」と確信し、M&Aによりファイテックを事業譲受しました。

仕事へのこだわり

私達に課せられた使命は「火災から一人でも多くの命を守る」ことです。文明社会が始まってから現在まで火災による被害は無くなっていません。これから本格的な高齢化社会を迎える先に、増え続ける火災から人命を守るためにどうしたら良いかを真剣に考えています。日本の枠を超え、地球・宇宙という抽象度で物事を考え、社会の富を守り社会に貢献することが必要だと考えています。しかし近年、拝金主義が美化され、お金が最も大切だという考え方が当たり前になっていますが、私は、お金よりも「いかに社会に貢献できるか」のほうが「価値が高い」と考えています。
私達は、今までに無かった新しい消火技術・消火剤を開発し続け「不可能を可能に」してきました。不可能にチャレンジすることは忍耐力が必要ですが、固定観念による不可能を壊さないと可能にはなりません。そして、諦めなければどんなことも必ず実現できると考え、日々開発を行っています。
2010年以来、創業当時に決めた通りに世界進出を進めてきました。2年目には中国政府消防と提携し、昨年はベトナム政府とも調印し、わずか9年で48ヶ国へ進出しました。私は、「未来は自分の決めた通りにしかならない」と信じています。夢を実現したければ、一点の曇りもなく自分の決めた未来を信じられるかどうかが重要だと考えています。
そして現在は、大手家電メーカーや大手鉄道会社といった、名だたる日本企業と一緒に共同開発を行なっています。今までに存在しなかった火災問題に対して、新しいアプローチによる消火技術の開発を行い社会問題解決型メーカーとしての役割を担っています。「イノベーション×消火技術」を掲げ、これからの社会で我々の技術の上にサービスを乗せた新しいプラットフォームを構築することで、未来に大きな社会変革を起こせると考えています。

若者へのメッセージ

近年、働く意義目的を持てず、何のために働いているのか分からなくなっている若者がたくさんいます。改めて、何のために働くのかを明確にして、仕事と向き合って欲しいと願っています。ファイテックは、「全従業員の物心両面の幸福を追求する」と経営理念に掲げ、全員が経営者意識を持ち、働く意義目的を明確に持って仕事に取り組んでいます。

これから私達は、次の世代の若者を育てていかなければなりません。持続可能な社会を構築するために、これからも世界レベルの研究を行わなければなりません。世界を変えてみたい、大きなことを成し遂げてみたいという、とがった若者こそが次の世代に世界規模の大きなイノベーションを起こせると確信しています。学生の間は研究に没頭し、誰も実現できなかった研究を行い、未来を変える若者になって欲しいと願っています。

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