サイト売却を最終的に成功させるために必要となってくるのが、買主との交渉力です。せっかくサイト買収に興味を持ってくれたにも関わらず、売主とのやり取りの中で交渉が決裂してしまうことは多々あります。そこで今回は、サイト売却の交渉術についてお話していきます。
結論から言うと、サイト売却の交渉術には全部で4つのポイントがあります。
- 買主ファーストな提案文を書く
- 譲渡後のサポート内容を充実させる
- 買収に興味がある知人にも連絡する
- 交渉中は焦らないようにする
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1.買主ファーストな提案文を書く
まず、サイト売却の交渉を有利に進めるためには、買主ファーストで魅力的な提案文を書く必要があります。
基本的にサイトの購入を検討している買主は、「サイトを買収することによって、自分に一体どんな得があるのか」という一点しか考えていません。
つまり、いくらあなたのサイトが価値あるものだとしても、サイトの買主にその魅力や買収するメリットを伝えることができなければ、一向に取引は成立しません。
例えば、提案文を読んでいる買主のことを考えずに、ただ単に売主の言いたいことや希望条件だけを書いたような売却案件には、交渉すら始まらないこともあります。
そもそも、サイト売却が成立するまでの流れとしては全部で4つあります。
- サイト売買プラットフォームに登録
- 売却案件の詳細情報を入力して掲載
- 売主と買主間で直接交渉か仲介交渉
- 条件のすり合わせをして基本合意
最初の肝心なステップとしては、売主と買主がファーストコンタクトをするために必要な、2.売却案件の詳細情報を入力して掲載、する部分になります。
なぜなら、買主は登録された掲載案件の中から日々、買収案件を探しているので、その掲載内容が魅力的でないと判断されれば、スルーされてしまうことになるからです。
ですので、2.の段階で買主候補に交渉の連絡をしてもらえるような、魅力的な提案文を作ることが一番最初のポイントになってきます。
具体例として、買主の方がどんな点を意識して掲載案件をチェックしているかは、これらのようなものが挙げられます。
- 希望の売却金額が適正以上かどうか
- 直近の業績がちゃんと書いてあるか
- シナジーが期待できる案件がどうか
- 成長性のある参入領域にいるのか
- 引き継ぎやすいサイトかどうか
- サイトの弱みと強みはなにか
上記はあくまでも一部ですが、売却案件の提案文を書く際は「買主の方がどんな事を知りたがっているのか」を逆算して考えながら行うのがおすすめです。
まとめると、複数の買主候補から交渉の連絡をもらうためには、まず買主ファーストで魅力的な提案文を書くことを心がけましょう。
2.譲渡後のサポート内容を充実させる
2つめに、買主候補に対してアピールをするために、サイト譲渡後のサポート内容を充実させる方法があります。
買主が抱える最大の懸念点としては、「自分がサイトを買った後に投資金額を本当に回収できるかどうか」ということです。
つまり、買主が売主からサイトを引き継いだ後に、これまで通り順調にサイト運営していけるかどうか、という問題を事前に解決する必要があります。
そこで、売主がその買主の不安点を取り除くために、譲渡後のサポートを自主的に行えば、取引の成約率をグッと高めることが可能です。
譲渡後のサポート内容の具体例としては、このようなものが挙げられます。
- サイト運営の引き継ぎ方法がわかるマニュアルの作成
- 直接、売主に相談できる期間限定の引き継ぎサポート
- 既存の外注先やスタッフ、取引先などの引き継ぎ体制
- 買主にやさしい売却金額の返金保証付き契約内容
もちろん、これらはあくまでも一例で、基本的にどれも任意のサポート内容となります。
しかし、売主が自主的に譲渡後のサポートを行うことによって、買主の信頼を勝ち取ることに繋がって、取引の成立へと繋がりやすくなります。
当たり前ですが、買主の方も生身の人間なので、最終的には売主の人となりを信頼感に基づいて判断して、サイト購入に踏み切ることになります。
ですので、少し手間が掛かるとしても、サイト引き継ぎのサポートを充実させることによって、買主に対して「長期的な成功を自分事のように考えてくれている」という好印象を与えられるんですよね。
まとめると、サイトの買主からの信頼を得るためにも、譲渡後のサポート内容を充実させることはとても大切になってきます。
3.買収に興味がある知人にも連絡する
3つめに、複数の買主候補を能動的に見つける方法として、サイト買収に興味がありそうな知人に連絡する交渉術があります。
つまり、サイト売買のプラットフォーム内にいる買主からのアプローチを受動的に待つだけではなく、自身のコネクションやSNSなどの媒体を活用することによって、より多くの買主候補にリーチすることができます。
もしかしたら、あなたの身の回りにいる人が、既存事業とのシナジーを期待したり、投資目的として、サイトの購入に興味を示してくれるかも知れません。
しかし、サイト売買のプラットフォームにサイト売却の案件を掲載した後に、ただ単に買主からの連絡を待っている状態で、あなたから主体的にアプローチしなければ、身近にいる人はその事にについて知る由もないですよね。
サイト買収に興味がある知人に連絡するまでの流れを紹介すると、具体的にこのようになります。
- サイト売買のプラットフォームに案件を掲載
- プラットフォーム内で買主からの連絡を待つ
- 案件内容のURLを添付してSNSでシェアする
- 買収に興味がありそうな知り合いにも連絡
もちろん、売主の中にはなるべく周囲に知られないで、サイト売買の取引を進めていきたい方もたくさんいるかと思います。
その場合は、サイト購入に興味を示してくれそうな知人の中からピックアップして、個別に案件の詳細を伝える形がおすすめです。
まとめると、様々な方面から複数の買主候補を見つけるために、サイト買収に興味がありそうな知人に連絡してみるのも一つの交渉術となります。
4.交渉中は焦らないようにする
最後に、交渉中の心構えとして、あまり焦らずに冷静に買主との交渉を進めることが大切になってきます。
前提として、どれだけ多くの買主候補からの交渉依頼が来たとしても、それが取引の成立に繋がらなければ売主に売却金が支払われることはありませんよね。
そこで、交渉中のやり取りの中でどうしても「早く自分のサイトを売りたい」という焦りの気持ちが全面に出てしまい、買主に催促の連絡をしてしまう売主の方がいます。
しかし、買主側はあなたのサイトだけに興味がある訳では決してなく、様々な選択肢の中からサイト買収を検討しています。
ですので、売主側も同様に「複数の買主候補の中から最終的に縁のある人がサイト購入に至ってくれれば良いな」、くらいの余裕ある姿勢で交渉にのぞむ方が健全です。
もちろん、売主のなかには、いま直ぐにでも資金調達が必要な切羽詰まった状況にいる方もいると思います。
そのような場合は事前に売却期限を決めて、なるべく早めに売却したいという希望を予め伝えた上で交渉に進むことが重要です。
売主側の「どうしても早くサイト売却をしたい」という気持ちはとても分かりますが、結局のところサイト買収を最終的に決めるのは買主側になりますよね。
ですので、交渉中はとにかく買主が必要とする情報に対してスピーディに返答することに集中して、決して焦らずに買主側の判断を待つこと事が求められます。
まとめると、交渉中の心構えとして留意したい点はこれらが挙げられます。
- 買主には売主と同じように複数の選択肢がある
- 売主の余裕ある姿勢が逆に買主を惹きつける
- 返信の早さは買主に誠実さをアピール出来る
- 常に買主ファーストな姿勢を貫くことが大切
以上、いかがでしたか?
今回は、サイト売却を成功させるための交渉術について、4つポイントをお話しました。
- 買主ファーストな提案文を書く
- 譲渡後のサポート内容を充実させる
- 買収に興味がある知人にも連絡する
- 交渉中は焦らないようにする
今後、サイト売買を検討している方は、ぜひ参考にしてもらえればと思います。