THE ROOTS

INTERVIEW

明日は明日の風が吹く

三好怜子

株式会社ノヴィータ三好怜子

略歴

お茶の水女子大学文教育学部在学当時に100人の経営者に話を聞き、経営者という働き方に興味を持つ。2006年、ノヴィータ立ち上げメンバーとして参画、WEBディレクター・WEB制作受託営業で常にトップ成績を収める。2010年に取締役に就任、自身の課題感から女性が働きやすい会社環境を模索。 2015年3月に代表取締役社長に就任、さらなる組織化と環境整備を推し進め、テレワークなどの多様な働き方を実現させた。一児の母。

現在の仕事についた経緯は?

大学合格と同時に失った目標模索のために大学1年次から始めたインターンが原体験になっています。当時、ITベンチャーが盛り上がり始めており、大手に就職するならいつでもできる、肩書もない「三好怜子」で戦えるフィールドで結果を出してみたいと思い、ITベンチャー2社でのインターンを経て、最後のインターン先(ノヴィータの前身の会社)で、そのまま就職しました。

仕事へのこだわり

まず、「お叱りの言葉はありがたい学びの機会と思うこと」です。私自身何度も叱責を受けたことがあります。
例えば、昔の話ですがWEBディレクターとして仕事をしていた頃、顧客へだけでなく製作者へ依頼することも重要な仕事なはずなのに制作者への配慮を欠いてしまい、「今後あなたからの仕事は受けられない」と言われてしまいました。それ以降はどんな些細な依頼でも、どんな立場でも、対応者への気遣いやフォローを心がけられるようになりました。

経営者として特に意識しているのはどんな提案や意見に対しても「NOを言わないこと」です。誰かが何かの思いをもって、相談・意見する姿勢に対してまずは真摯に受け止めた上で、実施にあたっての課題や懸念があれば指摘するようにしています。
組織を引っ張る存在になってから、自身への評価よりも組織や所属する社員への評価に対する喜びの方が大きくなっており、社員そして組織が持つ価値を最大化できるような取り組みには惜しみなく力を注ぐようにしています。その上でも「NOを言わないこと」は大変重要です。チームの活動結果においてどんな些細な関わりであっても関わった全員に責任があると考えており、チームプレイで1+1の結果が3以上になるような行動を意識しています。

また、15年という会社運営の中でなんとか生き残っているのは、社会に与える価値や役割があるからだという思いが年々強くなっていますが、その根幹には「自分の存在や行動が他の人の選択肢を広げる」という実感があります。
私は仕事と育児を両立する試行錯誤の中で、妊娠や出産により辞めざるを得ない社員の気持ちを痛いほど知りました。それでも両立の道を探り続けることが他の社員にとっても多様な働き方の選択肢を増やすことにつながると踏張り、意欲ある社員が長く働ける環境づくりを社内で行ってきました。今では自社社員の半数が育児をしており、地方に住んでリモートワークをする社員も複数人受け入れています。
そしてリモートワークを筆頭に働き方改革が世の中に広まってきた昨今、自社の経験をもとに他社の労働環境整備のサポートをさせていただく機会が増えてきており、さらに自身の行動が他の人、他社、社会の選択肢を広げている実感がますます強くなっています。
企業の経営課題は実に多岐にわたります。中小企業や社会が抱える課題解決へのつながりを意識して自身がまず行動しながら、今後も他社に役立つ発信やサポートを拡充していきたいと思っています。

若者へのメッセージ

若いときの苦労は買ってでもしなさい、というのはよく言われますが、本当にそう思います。年をとってくるとわざわざ重い腰をあげて指摘をする人も減ってきます。経験が少ないからこそ多く受ける指摘やアドバイスは自身を成長させるために必須の要素です。
発言する人にありがたみを感じ、2度3度同じ指摘を受けないよう、次に活かしましょう。社会には実に様々な人がいます、井の中の蛙になってしまうとそれ以上の成長はできません。自身がある程度出来るようになったなと感じたら、新しい環境に改めて身をおいて、挑戦をし続けてください。

また、一人でやれることには限界があります。ぜひ周りと協力して一人ではやれないことにも挑戦してみてください。また違う喜びがあります。

最後に、自身が若いときに受けて嬉しかった先輩からの対応は、自身が先輩になったときに後輩に繋いで行くようにしましょう。そしてそのことを後輩にもするように促してください。私もそうやって先輩方から色々と与えていただいたことが、今の自身の血となり肉となっていると強く思います。

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