THE ROOTS

INTERVIEW

至誠は天に通じる

鈴木崇史

大志経営コンサルティング鈴木崇史

略歴

1984年生まれ。北海道大学法学部を卒業。新卒で株式会社北洋銀行に入行。法人融資等に6年間従事。その間に中小企業診断士となる。2014年に上京し、コンサルティング会社に勤務。2018年独立。2019年に関東経済産業局から認定支援機関登録を受ける。経営計画・事業承継・融資のサポートや新規事業やSDGsのアドバイスなどに従事する。

現在の仕事についた経緯は?

私がまず銀行員という職業を選んだのは、青臭い話ですが、日本をよくしたかったからです。私が物心ついたのは90年代バブル崩壊後でしたのでマスコミなどで「この国はもう駄目だ」という雰囲気が漂っていたと感じました。富国強兵という言葉がありますが、世の中をよくするためには産業・企業が強くなるしかないと考えました。そのため、商社や新聞記者等と悩んだ末、銀行という仕事を選びました。法人融資の業務をする中で、多くの中小企業の役に立つにはもっと経営のことが分からなくてはいけないと感じ、経営コンサルティングの世界に飛び込み、現在に至っています。社会人になってまだ12年ですが企業を強くするお手伝いをするという軸は一貫していると思います。

仕事へのこだわり

仕事をする上で大切なことは「志」と「学ぶ心」と「考える」だと思います。「志」とは自分が世の中の役に立つ仕事をしたいという気持ちです。お金や生活のために仕事をするという側面もありますが、私は自分が死ぬときに社会に貢献したと感じて死にたいと思っています。
「学ぶ心」は自分は完成していない、完璧でないという謙虚さから生まれます。自分が正しいことをしようとしても、そこに足りないことがあるかもしれません。なので批判や指摘は大歓迎という姿勢を持とうと考えています。宮本武蔵が『五輪の書』で「我以外みなわが師なり」と記しています。もちろん、人に指摘をされるといやな気持になります。しかし、そこで学ぶ心を無くしてしまっては自分の成長を止めてしまいます。
「考える」というのも中々難しいことです。考えることを放棄して、言われたとおりにする、マニュアルの通りに行うというのは簡単です。しかし、「なぜ」そのようなルールになっているのか、「もっとこうしたら」良くなるのではないかと考えながら仕事をする方が楽しいですし、発見があります。脳に汗をかくという言い方がありますが、アイディアやひらめきは限界まで脳を酷使して考え抜いた人がふとリラックスした時に訪れるという話を聞いています。

「志」の補足ですが、情けは人の為ならずという言葉が好きです。世の中のために頑張っていると必ず自分に返ってくると信じて、引き続き頑張っていきたいと思います。

若者へのメッセージ

私は30代ですが、20代の方とお話をすると感じることがいくつかあります。それは「考える」という修業をもっともっとしてほしいと思います。もちろん私も修行中です。
「考える」よりも「答えをみる」方が楽です。とても効率的で手際のいい方が多いように感じます。考えても答えが出ないかもしれません、そもそも答えがない議論かもしれません。答えが複数あり、しかしいくつあるかわからないこともあります。考えるという行為の生産性は高くないかもしれません。言われたとおりに動くことの方が楽です。しかし、それでは自らが何かを創ったり、価値を生むことは出来ません。そんな仕事のやり方はAIにとってかわられてしまいます。自分の仕事はAIに奪われないか、私も日々自問しています。
自分の考えを即実行してしまうのはリスクがあります。必ずチームのメンバーとディスカッションをすることが重要です。ソクラテスは「無知の知」を発見しましたが、他の人とのディスカッションでしか、自分の考えの穴は見えてきません。
「考える」「ディスカッションする」この一見無駄な行為を大切にしてほしいと思います。

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。