THE ROOTS

INTERVIEW

なんとかする

堀川歩

株式会社アカルク堀川歩

略歴

高校卒業後は陸上自衛隊に入隊するも、性別の事が関与して条件付き採用に切り替わる。 任期満了後は自分の目で世界の現状を見るために世界一周の旅に出発。 その後LGBTの総合サポート事業を立ち上げ、ユニバーサルデザインのコンサルティング会社にて、人事部長を務めた後に独立。 2018年にタイで性別適合手術を受け、戸籍上も男となる。 現在は多様な人が働きやすい職場作りの人事コンサルティングや、トランスジェンダーに特化したキャリア支援、全国各地で研修や講演の講師を務める。

現在の仕事についた経緯は?

どんな状況や環境にいても誰もが自分の未来に希望を持ち、「明るく自分らしく生きる」ことができる社会を創りたい。
自分自身が一歩踏み出せば、未来も自分も変えられる。その一歩を踏み出すキッカケを創りたい。そんな想いから株式会社アカルクを設立しました。

かつての私は女性として生まれていました。
心は男性なのに自分の体を受け入れることができず、自分で自分を傷つけていた時期がありました。将来に対しても何の希望も持てず、何かあるたびに体のせいにして生きていました。

そんな私でしたが、たった一人の人間との出会いで視野が広がり、価値観が180度変わりました。心の底から「変わりたい」と思いました。
自分を偽り人目を気にして生きるのではなく、「自分らしく生きたい」毎日を「明るく、楽しく、おもしろく」生きたいと思うようになりました。

そこから様々なことに挑戦するようになりました。
当然最初からうまくいくわけもなく、失敗も数えきれないほどあります。

それでも支えてくれる人や環境があれば、人は何度でも立ち上がれる。這い上がれる。
何度でも何度でも挑戦できるんだと気づかされました。

ジェンダーの事に限らず、世の中には目には見えない生きづらさを抱えている方は沢山いると思います。少数派であることで偏見や、機会すら提供されない。一度失敗したからといって立ち上がれない。そんな社会ではなく、どんな人でも、どれだけ失敗しても、自分自身で自分の未来を切り開いていけるような社会を作りたい。
そんな社会を実現するために会社を立ち上げました。

仕事へのこだわり

振り返ると私のキャリアは18歳で地雷撤去をするため、陸上自衛隊に入隊したところからはじまりました。当時は体の事も関係して条件付き採用になりました。
その後、任期満了と同時に、自分の目で世界の現状を確かめるため世界一周の旅に出ました。帰国後は個人事業をスタートしたものの、最初は全然うまくいかず金銭的にもしんどい日々が続き。いろんな仕事を掛け持ちしました。あの経験は一生忘れません。

今でも「尊敬している経営者は?」と聞かれると、まともに食べることさえできていなかった時期に、拾ってくれた北新地のママと即答します。
そんな20代前半でしたが、この時の経験が自分の価値観や生きる力を大きく育ててくれました。
20代後半は、ユニバーサルデザインのベンチャー企業に入り死に物狂いで働きました。
その中で「人事」という職種に出会い、組織を学びスキルを身につけ、社会性と経済性の両立を身をもって学びました。気がつけば年間100を超える研修や講演を全国で行うようになり、他社の人事制度のコンサルティングを行うようになっていました。
同時にずっと待ち望んでいた性別適合手術もでき、戸籍上もようやく男になりました。
そして29歳で会社を立ち上げ今に至りますが、これからもまだまだ私の挑戦は続きます。

若者へのメッセージ

「まずは、やってみる」全ては、それからだと思います。
一歩踏み出さなければ何もはじまらないので、どんな小さなことでも、自分が「おもしろそう。やってみたい。興味ある」とアンテナにビビッときたものがあれば、まずはやってみること。「行動」を大事にしてもらえるといいのかなと思ってます。
もちろん単に、行き当たりばったりだと頭をぶつけたり、もっと早く目標達成するルートもあると思いますが、頭をぶつけながらでも前をみて、諦めずにやり続ければきっと道は開かれると思ってます。
同時に、人に対しても自分に対しても「誠実であること」は、人との向き合う上で、特に大事だと思っています。自分にも人に対しても嘘をついてしまうと、本当の意味で信頼関係はうまれにくいです。損得勘定の気持ちだけで動くのではなく、とにかくGIVE、GIVE、GIVEくらいの気持ちで、人に対して向き合い続けることでまた何かいろんなものが見えてくると思います。どんなことも失敗を恐れずにチャレンジしてみてください!!

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。