THE ROOTS

INTERVIEW

思いやり

櫻井康貴

株式会社 櫻井千田櫻井康貴

略歴

日本大学生産工学部土木工学科卒業。新卒で北海道大手建設会社に入社、土木施工管理技術者として8年間経験。その後、実家である(株)櫻井千田に入社し、2年間技術者を務め、3年間の常務取締役を経て、2019年8月より代表取締役社長に就任し現在に至る。現在は空知建設業協会や青年会議所に入り、業界や地域に貢献するための活動に邁進中。

現在の仕事についた経緯は?

実家が建設会社で物心がついた頃から建設業という仕事を身近に感じ、実家を継ぐという気持ちはありましたが、大学までは本気で将来の事は考えていませんでした。大学在学時は建設業界の景気が悪く父親も私が苦労すると思い、戻ってこなくてもいいと言われた時期もあり、考えが右往左往していたこともありました。
仕事を決めたきっかけは、大学時に工事現場で見た大手ゼネコンの垂れ幕『地図に残る仕事、記憶に残る仕事、歴史に残る仕事』という言葉のスケールの大きさに魅力を感じその言葉に魅了され、建設と生きていこうと決めました。そして、高校の時に他界した創業者の祖父の遺言が『会社を頼む』という言葉だったという事も最後に私の背中を押してくれて、建設業と生きることを決めました。

仕事へのこだわり

建設業のインフラの整備は、関わる地域で生活する全ての人の生活を豊かにする素晴らしい仕事です。反面、それが欠落すれば多大な損害や、多くの人に影響を及ぼすこともあり、社会的な責任も非常に大きな仕事です。建設業は、出来上がる姿が結果となる仕事ですので、仕事のプロセスが適当になれば良いモノなどできませんし、逆に丹精を込めてこだわりぬいて管理をすれば、それ相応な高品質のものができます。
私は、熱中することにはとにかく突き詰めて考える性分でしたので、形として成果が見えることでモチベーションが上がり、その分やりがいを持って仕事をすることができていました。
現場への前向きさから、次第に結果がついてきた時期もありましたが、今思えば若いときは自分中心になっていたことも多く、人の目を気にしたり言い訳も多かったと思います。自分のキャパシティ以上の仕事が来た時に、慢心から大きな挫折を経験し、絶望に打ちひしがれたこともありました。ただ、今思えばそんな挫折や様々な経験のお陰で人として成長することができ、そこで得た学びは、成功した時よりも価値のあるものとなりました。
辛いこともたくさんありましたが、向き合ったその時間と、密度が濃密であった分、振り返っても後悔はないですし、自分の人生の中で素晴らしい経験を与えてもらっためぐり合わせに感謝しています。

今仕事で大切にしていることは本質の追求です。自分の選択が常に会社、社員にとって最善の道なのかを見極められることは当然重要な事で、その能力はこれからも養っていかなくてなりません。まだまだ悩むことも多くあり、現在も様々な出会いや気付きから多くの学びをいただいております。ただ、何かを判断を選択するときに一番の指針となっているものは、間違いなく仕事で得た経験です。人の痛みや辛さがわかるようになり、様々なことに思いやりを持ち感謝できるようになったことが、生きる上でも仕事の中でも大切にしていかなくてはならないことだと強く感じています。経験とやりがいが重なったその先に、自らを成長させるものがあると信じています。

若者へのメッセージ

仕事を通じて夢を見つけてほしいです。
働く人を動かすエンジンは仕事のやりがいです。
多くの人は高校大学を卒業後働き始め、現在は多くの人が定年延長で65歳まで働く時代になっています。高校卒業後であれば47年間で、人生の半分以上の時間です。
私は働き始める前からある程度のビジョンを持って仕事のスタートを切ることができました。今思えばこれは自分の人生を振り返った時に非常に重要なことだったと思います。しっかりと自分の中に、なぜこの仕事をしたいのか、魅力はなんなのか、それを感じられることが大切なことです。
例えば、当社の地域で生きる建設業の魅力は、自分が生まれ育った町を自らが造り、その結果、町が豊かになる。それを自分の友達や家族や故郷を訪れる様々な人たちが当たり前のように使い、造ったモノに自分の名前はないがその価値や苦労や凄さを感じられる。こんなに素晴らしい仕事はないと私は思います。町の真ん中に立った時にそこから見える景色のほとんどは建設業が造ったものです。
若い人が生まれ育ったまちに貢献して町を盛り上げ豊かにするという気持ちを持ち、遠くに行っても自分の生まれ育った故郷を建設という仕事で盛り上げるために戻って来てほしいと強く思っています。
青臭いかもしれませんが、夢という最高の原動力を見つけて仕事ができれば、間違いなく素晴らしい人生が送れるはずです。

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