THE ROOTS

INTERVIEW

声に耳を澄ます

 最上千佳子

日本クイント株式会社 最上千佳子

略歴

京都大学教育学部卒業。システムエンジニアとしてオープン系システムの提案、設計、構築、運用、利用者教育、社内教育など幅広く経験。2008年にオランダQuint社(Quint Wellington Redwood)の日本法人である日本クイント株式会社へ入社。2012年3月、代表取締役に就任。ITをマネジメントという観点から強化しビジネスの成功に貢献するための、人材育成と組織強化のコンサルティングに従事。

現在の仕事についた経緯は?

前職でシステムエンジニアとしてシステムの企画・提案から運用まで幅広く経験させていただいた中で、技術力の高いエンジニアがその技術力をうまく活かしきれていないことに疑問と不安を持っていました。

・お客様のビジネスニーズや戦略にフィットする、心に響く提案ができないので折角の良い案が採用されない。
・日々、目の前の仕事をこなすことで精一杯で、「仕組みを変えることで抜本的に改善する」といった考えが出ないので疲弊するだけ。
・上司への報告や提案のタイミングが悪かったり近視眼的だったりしてうまく伝わらない。

そんな折、サービスマネジメントという考え方に出会いました。この考え方をエンジニアやIT業界に広めることができれば、エンジニアもその上司も、最終的にはお客様にとっても、働きやすい世界になるのではないかなと感じたのが始まりです。

現在では、IT業界に特化せず、あらゆる業界で参考になる普遍的なものだなと確信しています。

仕事へのこだわり

一つは、「自分の置かれた立場を最大限楽しむ」です。

仕事の種類は様々にありますが、自分に任された仕事は何でもまずはやってみようというスタンスでいます。これまでも失敗することやうまく行かなかったことは沢山あって、ストレスに苛まれることも何度となくありましたが、それでも振り返ると何かしら得るものがあったなと感じています。

・知識や経験の無い仕事を任せられれば、自分で調べるだけでは時間がいくらあっても足りないので、自然と周りの詳しい方に教えを乞いに行くことになり、結果的にネットワークが広がり、次の仕事につながりました。
・スキルの不足している仕事であれば練習あるのみですが、どのような練習をして経験を積むのが自分にとっては効率的かを試行を繰り返したことで、自分なりの方法をみつけることができました。
・トラブル案件に参加することも何度かありましたが、技術的な解決だけでなく、人間関係や組織の課題を解決する観点が必要だということもそこで学びました。

もう一つは、「相手の声、自分の声を聞くこと」です。

これらの経験ができたのは、支えてくれた多くの人がいたからであり、そのみなさんと本音で会話ができたからだと感じています。「相手の立場に立って」「顧客視点で」がビジネス成功の秘訣と言われますが、結局のところは、真剣に本心で語り合い、何をすれば双方にとってより良い世界となるかを一緒に相談して実現する関係作りから始まるのではないかというのが私の考えです。

若者へのメッセージ

~進路や何かの選択で悩んでいる人へ~

私がよく使う手法を紹介します。単純な方法なのでもし良ければ試しに使ってみてください。


【A】周りの意見を素直に聞いて判断したい場合

 まずは、色々な立場の「周りの人の声」を聞いて、それぞれの意見を完結にメモにまとめてみてください。同様に「自分の声」にも耳を傾け、メモにまとめてみてください。

 そして、あたかも悩んでいるのは自分の友人で、その友人へのアドバイスをするとしたら、という気持ちでそれらの声を参考にして吟味して結論を出すと、意外とこれまで考え付かなかった答えが出ることがあります。

【B】失敗しないか不安で決断できない場合

 新しいことをしたいけれども失敗するかもしれないのでどうしようか決めかねている場合、ナイトメアシナリオを考えてみることをお勧めします。「ナイトメア」とは「悪夢」のことです。

 今したいと思っていることを実施して最悪の事態に陥った場合、どんなことが起きるでしょうか?XX万円のお金を失う?信頼を失う?・・・等を洗い出します。そして、「最悪こういう事態になっても、自分は後悔しないか?」と自分自身に問いかけます。答えが「後悔しない。」であれば実行すると決断してよいと思います。

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。