THE ROOTS

INTERVIEW

過去に感謝、今に感謝、全てに感謝!

堀口照正

株式会社瑞雲堀口照正

略歴

都立高島高校卒業。1990年代、自然食品流通に従事する。2001年、三鷹の森ジブリ美術館カフェ麦わらぼうし責任者としてオープニングに携わり10年間従事する。2011年株式会社瑞雲に入社。2018年代表取締役就任。

現在の仕事についた経緯は?

目標や仕事のやりがいがみつからずにいた20代。そのとき出合った船井幸雄氏の著書で、地球環境や『共生の時代』という
キーワードに人生のテーマのヒントを頂きました。30歳で「食と農」にかかわる仕事に携わり、5年後、三鷹の森ジブリ美術館のカフェの責任者として声をかけられました。作り手(生産者や調理人)の想いや食材の力を、来館する子供たち体感してほしいと願い、10年間務めさせていただきました。2011年の東日本大震災を機に、株式会社瑞雲に転職。現在は「和然昆布つゆ」でひき算の料理を、そして「タネから自然農法」の農産物を多くの方に食していただきたいと願っています。

仕事へのこだわり

【自然食の考え方】
「○○を食べると△△に良い」「◇◇を食べると病気になる」という単体の食品を取り上げて健康や疾患と結びつける処方的な情報が氾濫しています。
良い・悪いという極端な情報・印象だけが先行し「食べ物」が一時的なブームとなることが多い。
テレビで影響力のあるタレントさんが「これは身体に良い」と発言すると、
翌日にはスーパーや小売店で一斉に売り切れになる。
「身体に良い食べ物」が単体でブームとなり、
しばらくすると忘れられ去られてしまうことがよくあります。
顔や体格が人それぞれ違うように、体の中も違うはず。
年齢、性別、生活習慣、季節によっても違うと思います。
私たちは自分に必要な食べものは、自分の身体が知っていると思います。
それは、食べて「美味しい」と感じること。
身体が素直に受け入れられること。それが身体の答えで、そんな身体の要求に応えられる本物の自然食を広めたいと考えています。

【「タネから自然農法」宣言】
私たちは自然農法・有機栽培の農産物、
それらを原料とした加工食品を扱っています。
自然農法は、作物の生きる力を大切に、育土(土つくり)、
育種(タネつくり)を行います。土の中には多くのいのちが存在します。
小動物、昆虫、微生物、細菌・・その数は天文学的数値になります。そのいのちの中に、作物の最小単位であるタネを植え、水分と温度で芽生えるきっかけを与えると、いのちの連鎖の中で「生きる力」に支援され共に成長を始めます。この生きる力が強ければ、作物は病気になりづらく、害虫も寄ってきません。結果的に、農薬も化学肥料も必要なくなるのです。
農薬・化学肥料に頼らない自然農法は共生の考え方の上に成り立っており、地球環境に優しい、持続可能な産業です。また、自然農法産の作物には「生きる力」が凝縮されています。身体が素直に「美味しい」と感じ、健康に寄与してくれる本物の自然食がここにあると考えています。私たちは「タネから自然農法」の野菜や穀物を多くの方に食していただきたいと願っています。

若者へのメッセージ

「過去を受け入れることで未来が開かれる」と実感しています。
・現在の自分は過去の経験の積み重ね
・受け入れるとは「感謝する」こと
過去の全てに感謝することで、感謝できる未来が用意されると思います。

【不安だった20代】
20代までは自分の目標が定まらず、悶々としていました。
様々な仕事を経験、体験しました。
どんな仕事に向いているのか?何をしたいのか?夢は?など悩んだ時期でした。時代はバブルからその崩壊へ。パソコン・インターネット通信が浸透し、情報のグローバル化と価値観が多様化する中、いろいろな本を読み、自分探しの20代でした。

【経験を積んだ30代】
30歳になり、「食と農」に係わる仕事に就きました。これが天職となりました。自然農法を通していろいろなことを学びました。その後、ジブリ美術館で飲食店責任者の仕事に従事。重責を担う中で失敗と挫折の繰り返し。もちろん喜びもたくさん経験しました。

【自分がわかる40代】
成功と失敗の経験を重ねることで、だんだんと自分の特徴が解ってきました。自らの力を発揮させるための環境や、課題に適したチーム作り、目的と手段の整理や執着心との向き合い方など、仕事の進め方が少しずつ解ってきたように思います。

【形になり出す50代】、
まだまだ結果は出ていませんが、自身の進むべき方向、やるべきことがひとつずつ明確になり、形になってきています。

 若くして自分の道を見出し力強く邁進するヒトもいれば、
40~50代で道に出会うヒトもいます。私は後者でした。
すべての答えはそれまで生きてきた自分の中に用意されていると信じ、
すべての過去、現在に向き合い、感謝することができれば、未来の道が展けると思います。

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。