THE ROOTS

INTERVIEW

遊ぶように働き、働くように遊ぶ

家入 一真

家入 一真

略歴

福岡県立玄界高等学校中退後、大検に合格し地元の芸大にも合格するものの通わず、芸大美大受験の予備校である美術研究所画塾卒業。その後、デザイン会社に入社。在職中にウェブサイトのデザインに興味を持つ。ウェブデザインの技術的知識を身に付けようとコンピューターのシステム会社に転職し技術を習得する。その後、株式会社paperboy&co.を創業、ジャスダック市場最年少で上場した。現在は、株式会社paperboy&co.を退任し、シリアルアントレプレナー(連続起業家)として、クラウドファンディングサイトを運営する「株式会社CAMPFIRE」取締役、スマートEC運営「BASE株式会社」共同創業取締役、カフェプロデュース・運営「partycompany Inc.」代表取締役、スタートアップベンチャー投資「partyfactory Inc.」代表取締役、モノづくり集団「Liverty」代表など、さまざまな業種のベンチャー企業に参画。

現在の仕事についた経緯は?

子どもの頃は絵を描くことが好きでしたね。暇さえあれば絵を描いていたような気がします。転機になったのは中学校の時。ささいなことで友人から仲間外れにされたんです。その後、今でいう不登校になりました。中学高校の頃は友人関係が人生の100%じゃないですか。だからショックで学校に行かなくなり、その後、高校1年の時に中退しました。大検を受けて美大や芸大を目指したのですが、家が貧しかったので進学できるような余裕もなく。住み込みで新聞配達のアルバイトをすると学費を支援するという制度があったので始めたのですが、その頃、親父が交通事故を起こして。長男だし、働かなきゃいけないと思い就職したのですが、いざ朝9時出勤って言われても全然無理で。で12時ぐらいに遅刻して怒られて。なんかもう行きたくないなぁと思って出社拒否になって。1回無断欠勤したら次の日も行きづらくなるじゃないですか。そこで気づきました。「自分はちゃんと働くことができない人間なんだ」って。そうしたらあとはもう自分でやるしかないと思って、paperboy&co.を立ち上げました。

仕事へのこだわり

絵はずっと描き続けていたので、自分の作品を発表する場所としてホームページを作ったんですね。そこに作品を並べた時に、日本だけではなく海外の人もコメントをくれて。これはもう新しい表現の場所になると思いました。ただ、まだホームページを作るためのスペースを借りるのに月額で1000円とか2000円とか払わないといけなくて。学生でも使えるぐらいのレンタルサーバーを始めたら、学生がみんな使ってくれるんじゃないかなぐらいの感じで「ロリポップ」というレンタルサーバーを作ったんですね。それが意外にうまくいって少しずつ会社が大きくなり、最終的に上場しました。上場するといろいろほめられたり、ちやほやされたりしたんですが、ずっと違和感しかなくて。株主総会や決算説明会で僕がしゃべると株価が下がるんですよ。だったらもっと経営に向いた人をそろそろトップに据えるタイミングだなと思って。

居場所を作り続けているというとカッコいいですけど、嫌なことから逃げ続けているんですよね。嫌だと思うことはやりたくない。でも、最近「Liberty」というダメな子集団を立ち上げてからは、初めてしっくりと来たというか。逃げ場所なんですよ、そのダメな子達の逃げ場所。本当に就職もできないようなダメな子たちばっかりなんですが、要するに彼らは僕自身なんです。

若者へのメッセージ

最近はみんな、夢を持たなきゃいけないみたいな強迫観念にとらわれすぎなんじゃないかなと思います。僕も昔から夢は何ですかと聞かれてもうまく答えられなくて。なんかこれって「夢を持たなきゃいけない」みたいな、そういう変な空気できちゃってるなって思ったんです。それはすごい素敵なことだと思いますが、別に夢がなくてもいいんじゃないかな。親がこういうことで困ってるとか、友達がこういうことに悩んでるとか、その人たちの顔を思い浮かべながら問題解決をするというところからはじめてみると、そこから自分が本来やるべきことが見えてきて、最終的に自分の道になっていくと思います。その人たちの笑顔を作れるようなビジネス、Webサービスでもなんでもいいですが、そういうことをやるといいと思います。

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